| 「日中民間友好団体代表者の集い」にての発言 日本青年団協議会事務局長渋谷隆 |
|
|
| 2005/04/12 |
|
地域青年団の全国組織である日本青年団協議会が初めて中国の正式招待を受け、中華全国青年連合会と交流を持ったのは、1956年のことでした。 来年の2006年にはちょうど半世紀を迎えるわけですが、そのとき私たちの代表は、日本の侵略戦争によって大きな犠牲を払った中国の青年に対し、心からのお詫びを申し上げるとともに、「青年は二度と銃をとらない」という「日中両国青年による不戦の近い」を表明し、両組織の本格的な交流がスタートしました。 以来、国の体制や思想・信条の違いをお互いに認め合いながら、まず、青年交流によって胸襟を開き、理解を深めることで、いずれは国家間の友好に先鞭をつけるだろう、そうした理念を持って定期的な交流を継続し、発展をさせてきました。 お互いが手探りで交流を始めた時代に比べ、文化交流や技術研修など様々な分野に交流が広がり、地方同士の交流にも発展をしてきています。 90年代の初めからは、日中青年が同じ立場で行う相互協力という新しい形で、環境保全・沙漠緑化に取り組む「植林事業」にも着手しており、今年で14年目を迎え、大きな成果を得るまでになっています。このように両国が協力し合って地球規模の課題に取り組むようなことが大切かと思います。 ふりかえってみると、この半世紀の青年交流がいつも順調だったかと言えば、けっしてそうではありません。お互いの国の事情が交流に影響を与えたこともありました。また、お互いの国情に対し率直に意見を言い合ったことも珍しくはありません。 しかし、そのたびに確認をしてきたのは、我々青年の交流が未来の日中関係を切り開くものだという原点であり、携わってきた先輩方の強い信念によって継続・発展してきたのも事実であります。 一方で、先ほどからの皆さんのご発言にもあるとおり、現在の日中関係はたいへん困難な状況を迎えています。とりわけ、この数日間のマスコミ報道には、日中友好を痛切に願うものとして、本当に胸が痛む思いであります。 両国政府には、互いの国を尊重し、友好を深めていく気運が国民感情の中にも高まるよう、積極的な取り組みを強く呼びかけていきたいと思います。 とりわけ、日本政府は、冷静な対応と、話し合いによる事態の改善をめざしていますが、友好的な話し合いによる解決が最も重要という考え方は、私たちも変わりありません。しかし、相手に誠実な対応を求める以上は、自らも誠意を持って行動する必要があるのも確かです。 日本はかつて、中国をはじめとする近隣のアジア諸国に対し多大な犠牲を強いてきました。その事にきちんと向き合うことなく、歴史を歪曲したり、侵略の事実を美化するようなことがあっては、被害を受けた人々に誠意を持って向き合っていることにもならないはずです。また、日本人にとっても汚点を汚点のまま後世に残すことではないでしょうか。 さきほどもお話ししたとおり、両国の間に問題がある時こそ、私たち民間団体の交流が、未来の友好関係を切り開いていく上で、ますます重要になっていることは、ここにいる皆さんすべてに共通した思いだと確信しています。 そのためにも、私たち青年は、過去の歴史と交流の成果を受け継ぎながら、未来を展望して日中交流に努力をしていきたいと思います。 既に400万人以上が行き来するほど、両国の関係は太く緊密になっています。だからこそ、両国の友好関係がアジアや世界の平和と安定に大きく貢献するものだという信念を持って、これまで以上に様々な分野で交流を発展させていくことを皆さんと共に確認しながら、本日の「集い」にあたっての、私からの発言とさせて頂きます。 ありがとうございました。 |