| 胡錦涛主席のG8途上国首脳対話会合における演説 |
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| 2008/07/09 |
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胡錦涛国家主席は9日、北海道の洞爺湖で開かれた主要8カ国(G8)・発展途上国首脳対話会合で重要な演説を行った。演説全文次の通り。
尊敬する福田首相、
同僚の皆さん
景色の美しい洞爺湖湖畔を訪れ、同僚の皆さんと共に関心をもつ地球規模の問題について意見交換できることを喜んでいる。福田首相と日本政府が会合のために周到な手配をされたことに謝意を表したい。
まず、中国政府と人民を代表して、中国四川大地震が起きた後、各国政府と人民から同情の気持ちと真心のこもる援助が寄せられたことに心から感謝する。現在、震災救援活動は被災者の住居確保と震災復旧・復興の段階に入っている。中国政府と人民は、国際社会の配慮と支援のもと、この大きい地震災害に打ち勝ち、被災地人民を助けて美しい古里を一日も早く再建する決意であり、その自信もある。
目下、経済のグローバル化がさらに進み、国家間の相互依存度が強まっており、平和を求め、発展をはかり、協力を促すことが遮ることのできない時代の潮流になり、世界は得難い発展のチャンスを迎えている。同時に、このところ、世界の経済成長における不確定不安定要因が増え、金融市場が揺れ続け、エネルギー・資源価格が上昇し、食糧安全保障問題が際立ち、全世界のインフレ圧力が増大している。平和が永続し共に繁栄する調和世界の建設は、なお多くの厳しい挑戦〈試練〉を受けている。
G8と中国、インド、ブラジル、南ア、メキシコ、韓国、インドネシア、オーストラリアの人口は世界人口の60%、経済総量は世界の4分の3を占めている。われわれには手を携えて協力し、挑戦に共同で対処し、世界経済の安定した発展をはかる責任がある。それと同時に、われわれは長期的視野をもち、全世界的、戦略的な見地に立ち、体制・仕組みなどの基礎的問題から着手して、世界経済のバランスと調和のとれた、持続可能な発展を促すべきである。そのために、以下のようなことを提案したい。
第一、持続可能な発展に基づく世界経済のシステムを構築する。各国は持続可能な発展の理念を貫き、マクロ政策の協調を強め、協力して世界経済の成長を維持すべきだ。G8はもっと外部の声と意見に耳を傾けるべきだ。先進国と途上国は平等、互恵、ウィンウィン〈共に勝者になること〉に基づく全世界的発展のパートナーシップを確立し、共同で経済のグローバル化をバランスのとれた、広く恩恵の及ぶ、ウィンウィンの方向へ進めなければならない。
第二、包容力と秩序のある国際金融システムを構築する。各国は国際金融機関での途上国の発言権と代表性を高め、国際金融システムの有効性を強めるべきだ。世界銀行は一層の努力を払い、途上国が経済のグローバル化に適応し、国連のミレニアム開発目標を実現するのを助けるべきだ。国際通貨基金(IMF)は、世界の金融市場、特に短期資本移動と金融イノベーションリスクに対する監視と警報を強め、世界の金融安定でより大きな役割を果たすようにすべきだ。
第三、公正で合理的な国際貿易システムを構築する。各国は保護貿易主義に共同で反対し、多国間貿易体制の強化を支持し、ドーハラウンド交渉で早期に全面的でバランスのとれた成果が得られるようにし、開発ラウンドの目標を実現すべきだ。各国は世界貿易機関(WTO)による「貿易のためのし援助」(Aid for Trade)を支持すべきだ。
第四、公平で効果的なグローバル開発システムを構築する。先進国は約束を着実に実行に移し、途上国への援助を増やし、債務を減免し、市場を開放し、技術を移転すべきだ。途上国は能力構築を強化すべきだ。国連は引き続き指導と調整の機能を果たし、国際社会による開発投資の増大、開発資源の保障、開発機関の強化を促進すべきだ。「モンテレイ・コンセンサス」は実行に移さなければならず、国連のミレニアム開発目標(MDGs)は予定通りの実現をめざさなければならない。特に開発資源をアフリカに傾斜させ、アフリカが発展を加速させるのを支援しなければならない。
同僚の皆さん
このところ、食糧価格の高騰が国際社会で広く注目される問題になっている。中国には「民は食を以て天と為す」という古い言葉がある。食糧問題は各国の経済と民生にかかわるだけでなく、全世界の発展と安全にもかかわる。現在、全世界でなお8億人余りが飢餓の脅威にさらされているが、食糧価格の高騰でこの数字が大幅に増えるとみられ、それは世界の永続的平和、共同の繁栄の実現にマイナスである。
現在の食糧価格高騰は複数の要因が総合的に作用した結果である。全世界の食糧需要増加を途上国の発展のせいにするのは、事実に合致しないし、問題解決の建設的態度でもない。人類社会の農業生産力がかつてなく向上した今日、われわれには食糧問題解決の手段がないわけではない。カギは共同の発展の理念にのっとり、政策と行動を積極的効果的に調整し、世界の食糧安保を共同で守ることにある。
当面の急務は援助を強化し、国連の調整機能発揮を支持し、食糧価格の安定に努めて、発展途上国が出来るだけ早く難関を乗り切るのを助けることだ。同時に、国際社会は農業振興を重視し、より広い視野、より長い目で食糧問題を扱い、長期的な国際食糧協力戦略を策定すべきだ。このために、以下四つのことを提案したい。
▽第一、食糧生産を重視する。各国は戦略的見地から、すべてのものの基礎としての食糧の地位を確認し、科学技術に依拠して食糧の生産量を高め、食糧在庫を増やすべきである。主要な食糧生産国はこのためにより多くの努力を払うべきだ。途上国はたえず生産能力を高めるべきで、先進国は必要な資金、技術支援を行うべきだ。
▽第二、貿易環境を改善する。国際的農産物取引に有利な環境を整え、公平で合理的な国際農産物取引秩序をつくらなければならない。各国特に先進国はドーハラウンド農業交渉で、より大きい誠意を示し、貿易障壁を取り除き、農業補助金削減などで柔軟性を示し、発展途上国メンバーの特別な関心事を十分考えるとともに、後発途上国に確実にダブル免除〈割当の免除と関税の免除をさす〉の待遇を与えるようにすべきだ。
▽第三、マクロの協調を強化する。各国政府は農産物市場に対する監視・管理を強化し、政策協調をはかり、行き過ぎた投機を抑え、食糧価格の安定に努めるべきだ。国連が主導する国際協力の仕組みを造り上げ、早期警報、監視・監督、マクロ調節・統制、緊急救援を一体にした全世界的食糧安全保障体制づくりをめざさなければならない。
第四、有利な条件を整える。各国は相互の結びつきの視点で食糧問題を扱い、金融、貿易、援助、環境、知的財産権、技術移転など各分野を一斉に動員して、食糧安全保障のための有利な条件を整えるべきだ。エネルギー、気候変動などの分野におけるけ挑戦に対応すると同時に、食糧安全保障の要因も十分に考慮すべきで、一方に気を取られて、他方がお留守になってはならない。
中国は一貫して、農業特に食糧問題を大いに重視している。そして国内に立脚し、基本的に自給し、輸出入を適当に利用して過不足を調節するという食糧安保政策を堅持している。中国は世界の9%前後の耕地で、20%前後の人口の食糧問題を解決しており、これは世界の食糧安保に対する大きな貢献である。この10年間、中国の食糧自給率はずっと95%以上に維持され、小麦、コメ、トウモロコシなど主要穀物の年平均純輸出は800万トンに上る。現在、中国の農産物関税水準は世界平均の4分の1にすぎない。
中国は国際的食糧農業協力に積極的に参加し、可能な範囲で対外援助を行っている。2003年以降、30万㌧近い食糧援助を行い、14の農業関連プラントの建設を支援し、海外に20余りの農業技術モデルセンターを建設し、農業分野で発展途上国の担当官と技術者4000人余りを訓練した。われわれは途上国間協力の枠組み内で、引き続き発展途上国と農業の経験を共有し、出来る限りの援助をしたいと考えている。
同僚の皆さん
今年は国連MDGsの中間再検討の年に当たる。世界的範囲でみると、MDGsの実現は積極的な進展を収めているが、各分野や各地域での進展はアンバランスで、特にアフリカ諸国は多くの面で厳しい挑戦を受けている。目下の世界経済の状況は、MDGsの実現に、新しい複雑な要素を加えている。国際社会はMDGsの中間再検討を契機に、政治的意思を現し、さまざまの資源を動員して、中間点を転換点に変え、MDGsが全世界で、全面的な、バランスのとれた進展を収めるようにすべきだ。カギは以下のことに取り組むことだ。
第一、発展のための真のパートナーシップを確立する。途上国は自国の発展に最も主要な責任を負わなければならないが、先進国も必要な援助を提供すべきだ。国際社会は途上国の貧困根絶と発展のために、好ましい外部環境を整えるべきだ。
第二、進展評価の公平な枠組みを定める。各国がMDGsを実現する面で収めた進展と受けている挑戦を全面的に評価するとともに、国際的な開発援助の約束の実施状況についても真剣に評価する。
第三、強力な資金・技術支援を提供する。先進国は政府開発援助(ODA)の約束を実行に移し、目先の商業的利益を越えて、技術的独占を減らすべきだ。途上国も科学技術研究開発の度合いを強め、自国の経済競争力を強めるべきだ。
第四、国際社会のアフリカ援助を強化する。国際社会はアフリカ独自のニーズに配慮し、資金と技術の支援度を強めると同時に、アフリカ諸国の自主権を尊重し、その自己発展能力の強化を助けるべきだ。
中国は自国の国情に基づいて、小康社会〈いくらかゆとりのある社会〉の全面的建設という奮闘目標を打ち出し、人間中心〈人を以て本と為す〉の、全面的で、調和のとれた、持続可能な発展という科学的発展観を深く貫き、実行に移すことを強調し、生産の発展、豊かな生活、良好な生態系をめざす文明的な発展の道を揺るぎなく歩んでおり、この目標はMDGsと一致している。中国は貧困の根絶面でMDGsを繰り上げ達成している。中国は南南協力の枠組み内で、無償援助、無利息借款、優遇借款などの方法を通じて、160近い途上国に援助を提供し、そのMDGs実現を助けている。
同僚の皆さん
今年は中国の改革・開放30周年にあたる。30年の改革・開放を経て、中国経済は世界経済の重要な一部分になり、世界経済の成長に積極的貢献をしている。われわれは実践の中で、国家が発展するには世界の発展の大勢に合わせ、自国人民の利益に沿い、自国の実情から出発して、経済建設中心を堅持し、改革・開放を堅持しなければならないこと、精神を集中して建設を進め、一意専心発展をはかり、経済、政治、文化、社会各建設を全面的に進め、改革・発展・安定の関係を正しく処理し、本当に人民のための発展、人民に依拠した発展、発展の成果の人民による共有を実現する必要があることを認識している。中国は終始変わらず平和的発展の道を歩み、終始変わらず互恵・ウィンウィンの開放戦略をとり、終始変わらず世界各国とともに、平和が永続し共に繁栄する調和した世界づくりを推進していく。
最後に、各国の選手が北京五輪に参加するのを歓迎し、各国の友人が北京にオリンピックを観戦に来るのを歓迎する。
(洞爺湖7月9日発新華社)
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