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王毅氏の中米関係に関する新華社インタビュー全文
2020/08/05

 北京5日発新華社電によると、中国の王毅・国務委員兼外相は同日、現在の中米関係について新華社記者の単独インタビューに答えた。全文次の通り。

 記者:ポンペオ米国務長官は先ごろ、カリフォルニア州のニクソン大統領図書館で演説し、その中でニクソン大統領以来の歴代米政府の対中関与政策で米国が目指した目標が得られず失敗したと述べた。演説の内容に米国内の多くの人が疑問を呈し、批判し、「イデオロギーばかりまくし立て」、進むべき明確な道を示すことはなかったとした。これについてコメントは。

 王:いわゆる「米国の対中関与政策失敗」の論調は冷戦思考への後戻りで、中米交流の数十年の成果を完全に否定しており、歴史的経緯に対する無知であるだけでなく、中米両国人民に対する尊重を欠いている。こうした「政治ウイルス」をばらまくやり方は米国内と国際社会の疑念と批判を受けて当然である。

 40年余り前、中米両国指導者が太平洋を跨いで握手できた最も根本的理由は双方が相互尊重と小異を残して大同につく原則を堅持し、互いのイデオロギー上の違いを棚上げしたからだ。1972年、ニクソン大統領が初めて訪中した際、周恩来首相は、中米双方は互いの間の食い違いをはっきりさせ、共通点を探る努力をし、われわれ両国の関係に新たなスタートをもたらさなければならないと強調した。ニクソン大統領も中米間に極めて大きな食い違いがあるが、両国が一緒に歩むようにすることに双方の食い違いを超える共通の利益がある。両国が発表した上海コミュニケに、双方が互いに尊重し、小異を残して大同につくことを願う共通認識が明記された。

 その後の歴史が教えているように、双方が共同で行ったこの重大な選択は完全に正しかった。国交樹立からこの40年余り、双方の数世代の共同の努力で、中米関係は世界で互いの融合が最も深く、協力分野が最も広く、共通の利益が最も大きい二国間関係の一つとなっている。中米両国の経済総量は世界の3分の1を超え、世界の経済成長に対する寄与率が50%を超えている。二国間の貿易額は国交樹立当初の250倍余りとなり、世界の5分の1に達し、双方向の投資はほぼゼロから2400億㌦近くに増え、毎年の人の往来が延べ500万人に達している。両国は世界の平和と発展に関わるほぼすべての世界的問題で重要な責任を負っている。これらは否定が許されない、また否定できない事実である。

 40年余り経た今日、中米は社会制度など多くの面で依然として完全に違っているが、この違いは過去も今日も将来も両国の平和共存、協力ウィンウィンの継続に影響を与えることはないし、与えるべきではない。双方が相手方を変える必要はないし、変えることもできない。相手方人民の自主的選択を尊重すべきだ。中国のこの数十年の極めて大きな発展の成果がすでに証明したように、中国の特色ある社会主義の道は中国にかなっており、常に中国人民の最も幅広い、最も堅固な支持を得ているだけでなく、この世界に幸福をもたらし、米国人民を含む各国人民に恩恵をもたらしている。中国は必ず引き続き人民の願いに従い、絶えず発展、進歩を図り、人類のため新たな、より大きな貢献をするだろう。いかなる者もこのプロセスを阻む、あるいは変えようとたくらむなら、それは身の程知らずで、自ら悩みの種をまくものだ。

 記者:一時期から米国の一部の人は米中関係について長期的に不公平で、対等でなく、米国は中国との交流の中で「損する」側で、米国は中国の再建を支援したと言っている。これは事実と合っていると思うか。

 王:中米協力はこれまでずっと、一方がもう一方に恩恵をもたらすというものではないし、また一方がもう一方から奪うというものでもない。中米双方は協力の中から極めて大きな収益を得ており、一方が損をし、一方が得をするといった問題は存在しない。

 長年にわたり中米両国は優位性による相互補完と互恵協力を通じ、相互融合の利益共同体を築いてきた。中国の急速な発展は米国を含む世界各国の開放・協力によって得たものであり、同様に中国の不断の成長も逆に米国などに持続的成長の原動力と巨大な市場空間をもたらした。統計によると、中米の経済・貿易関係は米国の260万の雇用を支え、中米間の貿易は米国の家庭の生活コストを毎年平均850㌦減らしている。中国で投資・事業を行う米国企業は累計7万社を超え、年間販売額が7000億㌦に達し、うち97%が利益を上げている。中米貿易摩擦と新型コロナウイルス肺炎の影響があっても、大多数の米国企業は依然として中国に引き続き留まることを希望し、逆境の中で対中投資を拡大している。真に一部の人が言うように、中米間の協力が不公平で、対等でないものなら、こうした状況がどうして数十年も続けられたのだろうか。中米関係がどうして今日のように深く、広く発展できたのだろうか。

 無論、グローバル化と自由貿易は発展のボーナスをもたらすと同時に、それぞれの経済構造と利益分配に矛盾と問題ももたらしている。自らの病に、他人に薬を飲ませるのではなく、自らの改革によって調整する必要がある。ひたすら責任を他人に押し付け、さらにはいわゆる「デカップリング」で問題を解決しようとするなら、それは的外れで、ちぐはぐで、最終的に米国の企業と人民を一層害するだけである。

 グローバル化が今日まで発展し、各国の利益が相互に錯綜している。中国が一貫して主張しているように、中米両国の発展は二者択一の関係ではなく、互いに排斥する必要はなく、互いに力を借りて、互いに成果を収めることが完全に可能だ。現在、世界経済は感染症による深刻なダメージを受けており、中米は世界最大の二つの経済体(エコノミー)として、当然、平等互恵を堅持し、デカップリングではなく、協力によって両国関係の発展を図り、この世界のためにしかるべき責任を果たさなければならない。

 記者:このところ米国は中国人留学生に対する嫌がらせや正常な学術交流に対する妨害、中国メディアに対する制限や圧力など中米間の人文〈人と文化〉交流を壊す一連のネガティブな行動を取っている。多くの人がマッカーシズムの亡霊が米国によみがえったとみている。中米が本当に「新冷戦」に陥ると思うか。

 王:現在、中米関係は国交樹立以来、最も厳しい局面に直面し、各分野の交流・協力が重大な妨害を受けている。根本的原因は米国内の一部政治勢力が中国に対する偏見と敵視のため、手にしている権力を利用し、さまざまなうそをでっち上げ、悪意をもって中国のイメージを汚し、さまざまな口実を作り出し、中米間の正常な行き来を妨害しているためだ。こうしたやり方はマッカーシズムの亡霊を呼び覚まし、中米間の連携を壊し、両国の民意の対立をあおり、両国の相互信頼の根幹を損なおうとするもので、中米を再び衝突と対抗に引きずり込み、世界を再び動揺と分裂に押しやるものである。

 中国はそうした陰謀を思い通りにはさせない。われわれはいわゆる「新冷戦」を人為的に作り出すことに断固反対する。それは中米両国人民の根本的利益に完全に反し、世界の発展・進歩の潮流に完全に背離するものだからだ。かつての冷戦が世界人民にもたらした傷と苦痛を決して繰り返してはならない。共に平和を図り、共に発展を促すことこそ、世界各国の普遍的願いである。21世紀の今日、いわゆる「新冷戦」を引き起こそうとするなら、それは歴史前進の対立面に立つことであり、国際協力の最大の破壊者となることで、必ず歴史の恥辱の柱に打ちつけられるだろう。

 今日の中国はかつてのソ連では決してないし、さらにわれわれには第二の米国になる考えもない。中国はこれまでずっとイデオロギーを輸出したことはなく、他国の内政に干渉したこともない。世界最大の発展途上国であり、国連安全保障理事会常任理事国である中国は引き続き断固として揺るぎなく平和的発展の道を歩み、断固として揺るぎなく互恵ウィンウィンの開放戦略を進め、いつまでも世界平和の推進者、世界発展の貢献者、国際秩序の擁護者であり続ける。

 記者:われわれは米国の今期政府の中米対話に対する態度が冷淡で、「対話無用論」を絶えず公言していることに留意している。ポンペオ長官は最近、中国に対し「信頼せず、検証する」とした。これについてコメントは。

 王:現代の国際関係において対話が食い違いを解決する賢明な選択であり、相互信頼を確立する正しい道である。対抗ではなく対話すべきで、これは中国の立場であるだけでなく、世界の大多数の国の共通認識である。中米は社会制度が異なり、歴史文化が違う二つの大国であり、それぞれの利益と懸念がある。これは極めて正常なことだ。鍵はいかなる時でも、一方的に対話の扉を閉じて、意見の相違や判断ミス、さらには対抗によって両国関係が左右されることのないようにすることにある。

 中国は責任を負う、責任感のある大国で、われわれは正々堂々と米国と率直で有効な意思疎通を図ることを願っており、冷静かつ理知的に米国の衝動と焦燥に向き合う用意がある。われわれはいつでも米国との各レベル、各分野の対話メカニズムを再開し、いかなる問題もテーブルに並べて話し合うことができる。われわれは協力、対話、意見の相違のコントロールに関する三つのリストを整理、策定し、今後の交流のために路線図を定めることを提起する。われわれの目的はただ一つで、それは米国がごう慢と偏見を捨て、対等かつ建設的対話を通じ、現在の緊張局面を緩和し、衝突せず、対抗せず、互いに尊重し、協力ウィンウィンを図る正しい軌道に戻るよう促すことである。これこそが両国人民の共通の利益にかない、また国際社会の普遍的期待でもある。

 記者:最近、香港問題が中米関係の中で非常に際立っている。米国は中国が香港国家安全維持法の実施で「一国二制度」を放棄したと考え、香港に対し一連の制裁措置を打ち出した。米国は香港問題でさらにトラブルをもたらすだろうか。

 王:香港は中国の領土の一部で、香港のことは中国の内政である。内政不干渉は国際社会の基本準則で、いかなる国も他国が自国の主権と領土保全を勝手に損なうことを許さないだろう。国連人権理事会の最近の会議で70余りの国が中国の正当な立場を支持し、香港問題を利用して中国の内政に干渉することを非難し、国際社会の共通の声と公正な立場を反映した。

 国家安全立法は一国の安心な暮らしの基本であり、各国の普遍的法律実践である。香港国安法の制定は香港の長期にわたり存在してきた法律の不備を補うもので、「一国二制度」の方針を法治の軌道に沿って着実に進めるのに役立ち、香港の長期的安定を保障するのに役立つ。数百万の香港市民が自ら署名して国安法を支持し、香港民衆が平和で安定した生活を求めていることが示され、国安法の制定が人心を得たものであることが示されており、必ず行われなければならない。

 「一国二制度」は中国の既定の国策で、「一国二制度」の維持、発展は祖国本土の尽力・支持に依拠し、より整った法律環境に依拠し、香港同胞の団結・奮闘に依拠するものである。香港のことに乱暴に干渉する言動はまさに「一国二制度」の健全な運用を損なうもので、必ず香港同胞を含むすべての炎帝黄帝の子孫の断固とした阻止に遭うだろう

 記者:最近、米国は中国の在ヒューストン総領事館を閉鎖し、総領事館は中国のスパイ活動と知的財産権窃取の中枢とした。中国はすでに対等の対抗策を取り、米国の在成都総領事館を閉鎖した。中米「外交戦」のエスカレートを懸念するか。

 王:中国の在ヒューストン総領事館は中米国交樹立後、中国が最初に米国に開設した総領事館で、ずっと中米友好の重要なシンボルだった。この40年余り、ヒューストン総領事館は両国人民の友誼と協力の促進で重要な役割を果たし、新型コロナウイルス肺炎の感染が広来る中でも、積極的、主体的に困難を乗り越え、米国南部地区と中国の感染症対策協力で重要な橋を架けた。このような重要な歴史的、現実的意義のある総領事館を閉鎖するというのは、中米両国人民の意思疎通と理解の窓を閉じるに等しく、中米関係の正常な発展と民間友好を損なった。米国が羅列するすべての理由はみな口実を作って罪を着せ、口から出まかせで非難するためのもので、検証に耐える証拠を一つも出していない。

 米国の横暴・理不尽を中国は無論座視しない。われわれの対抗措置は情理にかない、法にかなうもので、外交慣行にも完全に合致している。中国には米国と「外交戦」などやる意思も関心もない。両国人民の利益を一層損なうだけだからだ。「外交戦」発動も米国の強大さを証明するものでは決してなく、逆に米国がますます自信を失っていることを露呈するものだ。米国が誤りを繰り返すなら、中国は必ず徹底的に受けて立つ。

 記者:米国は華為を全方位で封じ込め抑え付けるとともに、他の国と連合して「クリーン諸国同盟」を造ると公言している。多くの人は、米国の動きは実際には内心の焦りと恐れの反映としている。これをどのように見ているか。

 王:米国はいかなる確実な証拠もなく、全世界で手段を選ばず中国の一民営企業を封じ込め、抑え付け、教科書どおりのいじめを展開している。米国の目的が自身の科学技術独占を守り、他の国の正当な権利を奪うことにあるのは、誰の目にも明らかだ。こうしたあからさまな覇道行為は、国際貿易の公平なルールを壊すだけでなく、グローバル市場の自由な環境をも損なっている。再度強調したい。華為を含め、現在米国の一方的制裁を受けている多くの中国企業は無実であり、彼らの技術と製品も安全で、いかなる国に害を与えたこともない。逆にプリズムゲート、エシュロンのようなスキャンダルの背後には必ず米国の影があり、全世界と他の国を盗聴、監視する米国の悪行は誰もが知るところだ。米国には「クリーン諸国同盟」などを造る資格などない。自分がとうに泥まみれであるからだ。

 情報化に代表される新たな科学技術革命が加速しつつある。中国は引き続き世界各国と共に、公平、公正で、開かれた、非差別的なビジネス環境を守り、国際的科学技術交流と協力を促進し、安全、確実で、良質な情報技術が世界の景気回復と各国人民のよりよい生活に新たな原動力を与えるようにするため力を尽くしていく。米国にも狭量で利己的な考えを改め、開放と協力の正道に立ち返るよう希望する。

 記者:米国の政治屋は最近頻繁に中国共産党を攻撃し、中国共産党と中国人民の関係に水をさそうと躍起になっている。中米国交樹立から41年たった今日、米側がこのようにするのは、どんな動機からだと考えるか。

 王:米国内にはいつも、中国共産党の指導を否定し中国の特色ある社会主義の道を否定しようと企てる勢力がある。彼らの目的ははっきりしており、中国を封じ込め、混乱させることだ。

 来年は中国共産党創立100周年にあたる。100年を振り返ると、中国人民が植民地支配され、隷属させられる運命から完全に脱けだし、真に民族解放と独立を実現できたのは中国共産党があったからだ。われわれが中国の特色ある社会主義の道をみつけ、一に〈経済が〉貧しく二に〈文化が〉空白だった中国を世界第二の経済体〈エコノミー〉に建設できたのは、まさに中国共産党が引っ張ったからだ。またわれわれが中国の国民1人当たり国内総生産(GDP)を四十数年前の200㌦足らずから今日の1万㌦余りに伸ばし、8億人余りを貧困から完全に脱却させられたのは、中国共産党が引っ張ったからだ。中国共産党が中国人民を指導して進めた偉大な奮闘の輝かしい歴史は、人類の近代化史のプロセスにおける最も壮麗な一章である。

 実践は真理検証の唯一の基準で、人民は歴史の採点者だ。中国の制度がよいかどうか、中国人民に最も発言権がある。ハーバード・ケネディスクールは中国で13年間調査研究を続けているが、その結果によると、党指導下の中国政府に対する中国人民の満足度は93%にも達している。近年、少なからぬ国際機関の世論調査でも、中国民衆の政府に対する信頼度が9割を超えている。中国共産党と中国人民は魚と水のように打ち解け、大地と種のような共生関係にあり、血と肉のような中国共産党と中国人民を切り裂き離間を謀ろうとするのは、14億の中国人民を敵に回すことにほかならない。

 われわれは中国の特色ある社会主義制度に強い自信を持っている。同時に世界各国人民が自主的に選択した道を尊重しており、いかなる国と制度の競争をするつもりもなく、いかなる国とイデオロギーの対決をするつもりもない。われわれはまた、米側が中国の社会制度を尊重し、中国人民の選択を尊重し、必ず失敗する干渉主義を放棄するよう希望している。まさに習近平主席が指摘している通り、われわれには挑戦に対応する強固な決意と確固たる意思、しっかりした国力があり、さまざまなリスク・試練に打ち勝つ十分な気力と能力、知恵があり、いかなる国・いかなる者も偉大な復興を実現する中華民族の歴史の歩みを阻むことはできない。

 記者:ポンペオは新たな「民主主義同盟」を結成して中国に対応すると鼓吹し、他の国にいわゆる「自由」か「専制」かの選択を迫っている。しかし、この話への世界の反応が冷たいことにわれわれは留意している。米国の企てはうまくいくと考えるか。

 王:対決をあおり、分裂をつくりだす行為は歴史上珍しくないが、最後にはことごとく人々に唾棄されている。人類が21世紀に入った今日なんと、またも飛び出してきて、新たな鉄のカーテンを下ろし、新たな分裂を造り出し、昔ながらの政治的独自性〈アイデンティティー〉と陣営対立を持ち出そうと考える者がいる。これは人類の進歩と知恵を公然と蔑視し、また公然と歴史の歯車を逆転させるもので、時代の潮流と相いれず、大多数の国の願いに背いており、当然ながら人心を得られず、反応は冷たいに決まっている。

 中国は帝国主義と植民地主義の抑圧の中で、専制を打破し、自由を勝ち取った国である。自由、民主、法治はつとに中国の憲法に書き込まれ、中国の特色ある社会主義の核心的価値観の重要な内容にもなっている。同時にわれわれは、自由は放任でなく、科学的合理性、法秩序および国際ルールがすべて自由の基礎であることをよく知っている。感染症の期間中、防疫専門家の科学的提言に基づき、中国人民はマスクを着けたが、米国の一部政治屋によって、中国の「専制」と「不自由」の現れと攻撃された。現在彼らは、自分で自分の頰をひっぱたく結果になっている。

 中国は昔から「和合」を尊ぶ国で、「分かてば争い、争えば乱れ、乱れれば窮する」と考えている。中国は一貫して、イデオロギーで世界を区分する危険なやり方に反対している。そこで、われわれは協力・ウィンウィンに基づく新しい型の国際関係を積極的に提唱し、各国との友好協力を全面的に発展させ、全世界をカバーするパートナーシップのネットワークを築いた。習近平主席が人類運命共同体構築の重大なイニシアチブを提唱したのは、異なる制度間の意見の食い違いを越え、ゼロサムゲームの思考を捨て、異なる国、異なる民族、異なる文明が共に奮闘するための方向を作り上げるためにほかならず、中国はこの全人類のすばらしいビジョン実現のために自らのたゆまぬ努力を払っていく。

 記者:ポンペオ氏は中国が世界覇権を渇望しているとしたが、周知のように、むしろ米国こそ何かといえば「条約破棄・離脱」を繰り返している。国際社会の多くの人は今後の国際秩序が重大な影響を受けるのではないかと懸念しているが、これをどう見るか。

 王:現在の国際秩序と国際体制が直面している現実的試練は、総合力最強の米国が自国優先を行動規範とし、一国主義といじめ主義を極致まで推し進め、国際的責任と多国間主義のルールの放棄も辞さず、さらには新型コロナウイルスの流行が最も切迫した時期に、理不尽にも世界保健機関(WHO)を攻撃し、脱退するとした。脱退した国際条約の数が過去のすべての米国政府を上回っており、現行の国際秩序の最大の破壊者になっている。

 中国は常に国際秩序と国際体制の揺るぎない擁護者だ。新中国成立からこの70年余り、中国は自ら戦争を引き起こしたことはなく、他国の土地を一寸たりとも侵犯したことはない。われわれは自らの平和的発展の堅持を憲法に明記し、世界で初めてこの厳粛な約束を行った国となった。われわれは引き続き平和的発展の道を揺るぎなく進み、永遠に覇を唱えず、永遠に拡張をはからず、永遠に平和を擁護する中堅勢力であり続ける。

 今年は世界反ファシズム戦争勝利・国連創設75周年で、痛ましい歴史の教訓を踏まえ、世界は近代以降、最長の安定と繁栄の時代を実現した。今日、われわれは国際体制が再び軽々に破壊されるのをそのままにしておくわけにはいかないし、世界を再び分裂させてはならない。中国は最初に「国連憲章」に署名した国であり、われわれはほぼすべての国際条約と取り決めに参加し、しかるべき国際的責任と義務を忠実に履行している。世界の前途と運命にかかわる重大な瀬戸際にあって、われわれは引き続き揺るぎなく多国間主義を守り、実践し、国連を中核とする国際体制を揺るぎなく擁護し、世界の多極化と国際関係の民主化を揺るぎなく推進する。

 記者:米国は最近、南中国海問題への介入を明らかに強めている。ポンペオ氏は中国の南中国海における主権と権益を否定する声明を出し、米軍は南中国海で2隻の空母による演習を実施し、軍機や軍艦をたびたび派遣し接近偵察を行っている。米国が南中国海で摩擦や衝突を引き起こす可能性が高まっているとの見方もある。南中国海は平静、安定を保(たも)てるのか。

 王:米国は最近南中国海で絶えず問題を引き起こしている。第一に、どちらの側にも立たないという長年にわたる約束に背き、公然と南中国海の領土主権係争に介入している。第二に、南中国海における軍事的プレゼンスを絶えず拡大し、ひけらかしている。米軍機の南中国海での活動は今年上半期だけで2000回余りに上っている。第三に、ほしいままに中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の離間を謀り、「南中国海行動規範」の協議プロセスを妨害している。米国の目的は南中国海を混乱させ、地域の国を米国の戦車に縛り付け、米国の国内政治と地政学的戦略に奉仕させることである。地域各国は警戒を高め、ようやく得られた平和と発展の成果を米国がみだりに破壊するのを防がなければならない。

 南中国海は地域各国の共通のホームであり、国際政治の闘技場にしてはならない。長年の努力を経て、地域各国は意見の相違を適切に解決する有効な方途を見いだし、中国とASEAN各国は共同で南中国海の平和と安定を守るという明確な共通認識を得た。対話を通じた紛争の解決こそが最も地域各国の利益に合致する正しい道であることを事実が証明しており、南中国海の平和と安定を守ることは地域各国の共同の任務である。現在の情勢の下、中国はあらゆる妨害を排除し、「南中国海行動規範」の協議を早期に再開し、南中国海の長期的安定維持に資する地域のルールについて早期合意を目指すことを提案する。同時に、中国は引き続き沿岸国と海上協力を強化し、安全保障面の相互信頼を深め、共同開発を推進し、真に南中国海を平和の海、友誼の海、協力の海にしたいと願っている。

 記者:中米関係は現在、国交樹立以来最も困難な時期にある。今から11月の米大統領選挙前まで、中米関係を楽観しているか、それとも悲観しているか。中米双方が現在最もすべきことは何か。

 王:中国の対米政策は連続性と安定性を保っている。同時に、われわれは中米関係について山や谷を乗り越え、風雨に耐えるための準備も整えている。根本的に言って、米国が中国をライバルとするのは重大な戦略的判断ミスであり、自らの戦略資源を間違った方向に投じることである。中国は一貫して、衝突せず、対抗せず、互いに尊重し、協力ウィンウィンを図る精神に基づき米国と共同で協調・協力・安定の中米関係を築くことを願っている。同時に、われわれは必ず自らの主権、安全、発展の利益を揺るぎなく守る。これは独立主権国家としての正当な権利だからだ。米国は「国連憲章」が提唱している各国の主権平等の原則を履行し、異なる制度、異なる文明と平和的に共存することに慣れるべきであり、世界が多極化に向かっているという現実を受け入れるべきだ。

 中米関係の国交樹立以来の最も複雑な局面に直面し、われわれは中米関係のために以下のようなはっきりとした枠組みを設ける必要がある。

 第一に、最低ラインを明確にし、対立を回避する。中米関係を健全に発展させる鍵は相互尊重の堅持にある。中国はこれまでも、これからも米国の大統領選挙と内政に干渉しないし、その考えもない。米国も自らの必要のために中国を改造しようとする幻想を捨て、中国の内部のことに対する理不尽な干渉をやめ、中国の正当な権益に対する野蛮で横暴な圧力をやめるべきだ。

 第二に、チャンネルを円滑にし、率直に対話する。対話は問題解決の前提であり、対話がなければ問題は増えるばかりで、それどころか制御不能となる。中国の対話の扉は開かれており、われわれは対等と開放の態度で米国と意思疎通を図り、交流し、各レベル・各分野の対話メカニズムを回復、再開する用意がある。

 第三に、デカップリングを拒否し、協力を維持する。中米の利益はすでに深く融合し、デカップリングの強行は両国関係に長期的ダメージを与え、国際産業チェーンの安全と各国の利益を脅かすことになる。新型コロナウイルスの感染が広がる現在、われわれは感染の予防抑制や経済回復などの面で米国と互恵協力を進め、感染対策の経験を互いに参考にし、共有し、共同で世界の感染対策の多国間協力に参加し、後押しすることを願っている。

 第四に、ゼロサム思考を捨て、共に責任を担う。今回の新型コロナウイルスの流行によって、人類は苦楽や禍福を共にする運命共同体であることがあらためて証明された。現在、世界ではグローバルな問題が続出し、伝統的安全保障と非伝統的安全保障の試練が錯綜(さくそう)し、ほぼすべての国際・地域のホットスポット問題が中米ならびに世界各国の協調対応と切り離せない。中米双方は人類全体のことを考え、大国としての責任を果たし、国連などの多国間のメカニズムの中で必要な協調と協力を進め、共同で世界の平和と安定のため尽力すべきだ。

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