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習近平主席の国連ジュネーブ事務局における講演全文
(仮訳)
2017/02/10
 

中国の習近平国家主席は1月18日、国連ジュネーブ事務局(UNOG)で「共に人類の運命共同体を築こう」と題する基調講演を行った。全文次の通り。

尊敬するトムソン国連総会議長

尊敬するグテレス国連事務総長

尊敬するミュラーUNOG事務局長

ご在席の皆さま、友人の皆さま

新年が始まり、万象が改まる。新年早々、国連ジュネーブ事務局を訪れて、皆さんと一緒に人類運命共同体の構築という時代の命題について検討できることを大変嬉しく思っている。

私は世界経済フォーラム年次総会に出席したばかりだ。ダボスで、発言者は一様に、今日の世界は不確実性に満ち、人々は将来に期待を寄せるとともに困惑を感じていると語った。世界はどうしたのか、われわれはどうするのか。これは世界全体が考えている問題で、私がずっと考えてきた問題でもある。

この問題に答えるには、まず一つの最も基本的な問題、つまりわれわれはどこから来たのか、現在どこにいるのか、そしてどこへ行くのかをはっきりさせなければならない、と私は考える。

最近100年余りの歴史を振り返れば、人類は血なまぐさい熱戦、冷えきった冷戦を経験しており、また驚くべき発展と巨大な進歩も収めた。前世紀の前半まで、人類は2度の世界大戦の災難に見舞われ、その世代の最も差し迫った願いは、ほかでもなく戦争の回避、平和の構築だった。1950、60年代、植民地の人民は一様に目覚め、その最も力強い声はほかでもなくカセからの脱却、独立の達成だった。冷戦終結後、各国の最も切実な要求は、協力を拡大し、共に発展することだった。

この100余年の全人類の共通の願いは、平和と発展だった。だが、この任務はまだまだ達成されていない。われわれは人民の声に沿って、歴史のたすきを受け取り、引き続き平和と発展のマラソン・コースを勇躍前進しなければならない。

人類はいま大発展、大変革、大調整の時期にある。世界の多極化、経済のグローバル化が深まり、社会の情報化、文化の多様化が進み、新たな科学技術革命と産業革命が育ちつつある。各国が相互に連携、依存し、全世界が運命を共にし、深く結びついている。平和勢力の上昇が戦争要因の増大をはるかに上回り、平和、発展、協力、ウィンウィンという時代の潮流が一層力強くなっている。

同時に、人類はチャレンジ〈課題〉が次々と現れ、リスクが日増しに増大する時代にもある。世界経済は成長力が乏しく、金融危機の暗雲が消えず、発展格差〈デバイド〉が日増しに際立ち、軍事対決がしばしば起き、冷戦思考と強権政治の亡霊が去らず、テロ、難民危機、重大感染症、気候変動などの非伝統的安全保障の脅威が広がり続けている。

宇宙に地球は一つしかなく、人類は一つの故郷を共有している。ホーキング氏は「並行宇宙」に関する予想を行い、地球の外に、人類が生きてゆけるもう一つの星をみつけようとした。この願いがいつになったら実現するのか、未知数だ。現在のところ、地球は人類が生存できる唯一の故郷で、地球を大切にし、守ることは人類の唯一の選択である。スイスの連邦議会議事堂のドームには「ウヌス・プロ・オムニブス、オムネス・プロ・ウノ〈一人は皆のために、皆は一人のためにの意〉というラテン語の成句が刻まれている。われわれは現代の人々のために考え、さらに子孫末代に責任を負わなければならない。

ご在席の皆さま、友人の皆さま

平和の火を代々伝え、発展の原動力を途絶えさせず、文明の光を輝かせることは各国人民の期待で、われわれの世代の政治家の担うべき責任でもある。中国プランは、人類の運命共同体を築き、ウィンウィン・共有〈シェアリング〉を実現するというものだ。

理念は行動をリードし、方向は活路を決定する。近代以降の歴史をひもとくと、公正で合理的な国際秩序の確立は人類が孜孜として求める目標だった。360余年前の「ウェストファリア講和条約」で確立された平等と主権の原則から150余年前のジュネーブ条約で確立された国際的人道精神まで、また70余年前の国連憲章で明確にされた4大目的と7原則から60余年前のバンドン会議で提唱された平和共存5原則まで、国際関係の変遷によって、広く認められる一連の原則が蓄積された。これらの原則を人類の運命共同体構築の基本的拠り所とすべきである。

主権の平等は、数百年来、国家間で互いの関係を規整する最も重要な準則だったし、国連とそのすべての機関が共に従ってきた第一の原則でもある。主権の平等の真髄は、その大小、強弱、貧富を問わず国家の主権と尊厳は尊重されなければならない、内政干渉は許されず、どの国も社会制度と発展の道を自主的に選択する権利をもっているということだ。国連、世界貿易機関(WTO)、世界保健機関(WHO)、世界知的所有権機関(WIPO)、世界気象機関(WMO)、国際電気通信連合(ITU)、万国郵便連合(UPU)、国際移住機関(IOM)、国際労働機関(ILO)などで、各国は意思決定に平等に参加し、グローバルガバナンス改善の重要な力を構成している。新たな情勢下で、われわれは主権の平等を貫き、各国の権利平等、機会均等、ルールの平等を推進しなければならない。

ジュネーブはインドシナ和平問題最終宣言の採択を見届け、冷戦中の2大陣営諸国首脳による初の和解会議を見届け、イラン核、シリア問題などの対話と交渉を見届けた。意思疎通と話し合いは意見の食い違い解消の効果的策で、政治交渉は紛争解決の根本的道である。真実の願いを抱き、十分な善意を持ち、政治的英知を示しさえすれば、どんなに大きい紛争も解消でき、どんなに厚い氷でも打ち砕ける。これは歴史と現実がわれわれに与えた教えである。

「法なる者は治の端なり」〈注1〉という。ジュネーブで、各国は国連憲章を基礎に、政治・安全保障、貿易・開発、社会・人権、科学技術・衛生、労働・所有権、文化・スポーツなどの分野について一連の国際条約と法律文書をまとめた。法律の生命は実施に移すことにあり、各国には国際法治の権威を守り、法に基づいて権利を行使し、善意で義務を履行する責任がある。また法律の生命は公平・正義にもあり、各国および国際司法機関は国際法の平等で統一的な適用を保証すべきで、ダブルスタンダードをとってはならず、「有利なら従い、不利なら拒む」態度をとってはならず、真に「偏りもえこひいきもせず、正々堂々としている」べきである。

「海百川(ひゃくせん)を納(い)る、容(い)る有りて乃(すなわ)ち大」〈注2〉」という。開放と包摂がジュネーブの多国間外交の大舞台を築きあげた。われわれは国際関係の民主化を進めるべきで、「一国独覇」〈独占〉や「数カ国の共同統治」をやってはならない。世界の運命は各国が共同で握るべきで、国際ルールは各国が共同で書き上げるべきで、地球規模の事柄は各国が共同で管理すべきで、発展の成果は各国が共同で享有すべきだ。

1862年、アンリ・デュナンは「ソルフェリーノの思い出」の中で、人道組織を設立できないか、人道条約を制定できないかと問い詰めた。「デュナンの問い」にはすぐさま答えが出て、翌年、赤十字国際委員会(ICRC)が誕生した。150余年を経て、赤十字は一つの精神、一本の旗印になっている。頻発する人道危機を前にして、われわれは人道、博愛、献身の精神を広く発揚し、苦境に陥った罪のない市民に思いやりを届け、希望を届けるべきだ。中立、公正、独立の基本原則に従い、人道問題の政治化を避け、人道援助の非軍事化を貫くべきである。

ご在席の皆さま、友人の皆さま

大きな道理はきわめて単純で、実際にやることが重要だ。人類運命共同体の構築で、カギは行動にある。国際社会はパートナーシップ、安全保障の枠組み、経済の発展、文明交流、エコ建設などの面で努力すべきだ、と私は考える。

――対話と話し合いを堅持し、平和が持続する世界を建設する。諸国が和すれば世界は安定し、諸国が闘えば世界は乱れる。紀元前のペロポネソス戦争から2度の世界大戦まで、さらに40余年続いた冷戦まで、教訓はにがくて大きい。「前のことを忘れず、後の戒めにする」という。われわれの先輩は国連をつくって、世界のために70年余りの相対的平和をかちとった。われわれは仕組みと手段をより完全にし、紛争と矛盾をよりよく解消し、戦乱と紛争をなくさなければならない。

スイスの作家、ノーベル文学賞受賞者のヘッセは、「戦争や破壊の手伝いをすべきではなく、平和と理解のために働くべきだ」と述べている。諸国の間で対話・非敵対、仲間・非同盟のパートナーシップを築かなければならない。大国は互いの核心的利益と重大な関心事を尊重し、矛盾と意見の食い違いを管理し、不衝突・非敵対、相互尊重、協力・ウィンウィンに基づく新しい型の関係を築くよう努力しなければならない。意思疎通を堅持し、誠意をもって付き合えば、「トゥキディデスの罠」は避けることができる。大国は小国を平等に遇し、ひとりよがりで強引な覇道をとらないようにしなければならない。いかなる国も勝手に戦争を起こしてはならず、国際法治を壊してはならず、パンドラの箱を開けてはならない。核兵器は人類の頭上にぶらさがるダモクレスの剣であり、全面的に禁止かつ最終的に完全に廃棄し、核なき世界を実現すべきである。平和、主権の原則とあまねく広がり、共に治める原則に従って、深海、極地、宇宙空間、インターネットなどの分野を、互いに競い合うコロシアムではなく、各国の協力の新たな領域に築きあげなければならない。

――共同建設・共有を堅持し、普遍的安全保障の世界を建設する。世界には絶対に安全な桃源郷〈別天地〉はない。一国の安全は他国の混乱の上に築けず、他国への脅威は自国への挑戦にもなりうる。隣人に問題が生じたら、家の垣根を作ることだけを考えてはならず、手を貸すべきである。「1本では折れやすいが、数本纏めるとなかなか壊れない」という。各国は共同の、総合的な、協力による、持続可能な安全保障観を打ち立てるべきである。

近年、欧州、北アフリカ、中東で起きたテロ攻撃事件は、テロが人類の公敵であることを再度示している。対テロは各国共通の義務であり、対応策とともに抜本策を講じなければならない。協調を強め、世界対テロ統一戦線をつくり、各国人民に傘を与えなければならない。難民の数はすでに第二次世界大戦後の新記録となっている。危機には対応が必要で、根源を深く考えるべきだ。家に問題があるのでなければ、誰が外をさまようだろうか。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IMO)などが統一・調整機能を果たし、全世界の力を動員して効果的に対応しなければならない。中国は2億元の新たな人道援助を提供してシリアの難民と国内避難民の支援に充てることを決定した。テロ、難民危機などの問題はすべて地政学的紛争と密接にかかわっており、紛争をなくすことが根本策である。各当事者は話し合いと交渉をしなければならず、各国は積極的に和平を勧告、交渉を促進し、国連が主要な斡旋チャンネルの役割を果たすのを尊重すべきである。鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、ジカ熱などの流行は国際的衛生安全保障にたえず警鐘を鳴らしている。世界保健機関(WHO)はリード作用を果たし、流行の監視、情報の疎通、経験の交流、技術の共有を強化しなければならない。国際社会はアフリカなどの発展途上国の衛生事業に対する支援と援助を強めるべきである。

――協力・ウィンウィンを堅持し、共に繁栄する世界を建設する。発展が第一ということは各国にあてはまる。各国は隣を壑となす〈自分の利益ばかりを考えて災いや困難を他人に押しつけること〉のでなく、同舟相助けなければならない。各国特に主要経済体〈エコノミー〉はマクロ政策協調を強化し、当面と長期のことを合わせて考え、深層部の問題をしっかり解決しなければならない。新たな科学技術革命と産業変革の歴史的チャンスをしっかりつかみ、経済発展パターンを転換し、イノベーション型駆動を堅持し、社会的生産力を一段と発展させ、社会の想像力を放出させなければならない。世界貿易機関(WTO)のルールを守り、開放、透明、包摂に基づく、非差別的な多国間貿易体制を支持し、開放型の世界経済を築かなければならない。保護貿易主義をとって、ガードを固めるならば、人に損失を与え自分の利益にもならない。

経済のグローバル化は歴史の大勢であり、貿易の大繁栄、投資の大円滑化、人の大移動、技術の大発展を促した。今世紀初めから、国連の主導下に、国際社会は経済グローバル化の助けを借りて、ミレニアム開発目標と持続可能な開発のための2030アジェンダを策定、実施した。そして11億の人口が貧困を脱却し、19億の人口が安全な飲用水を得られ、35億の人口がインターネットを使えるようにする。さらに2030年に貧困ゼロを実現する。これは経済グローバル化の大方向が正しいことを十分に物語っている。むろん、開発の不均衡、ガバナンスのジレンマ、デジタルデバイド、公平の欠如などの問題も客観的に存在する。これらは前進途上の問題であり、われわれはこれを直視し、なんとかして解決しなければならないが、噎ぶによりて食を廃す(小さな失敗に懲りて大切なことをやめる)ようなことをしてはならない。

われわれは歴史の中から知恵を汲み取らなければならない。歴史学者はつとに、経済の急速な発展は社会の変革を必須のものにする、経済の発展は支持を得られやすいが、社会の変革はつねに抵抗に遭うと断言している。われわれはそのためにためらってはならず、励まし合って前に進まなければならない。われわれはまた、現実の中から答えを見つけなければならない。2008年に勃発した世界的金融危機は、経済グローバル化の健全な発展を誘導するには、協調を強め、ガバナンスを完全にし、開放、包摂、ユニバーサル、バランス、ウィンウィンに基づく経済グローバル化を推進し、パイを大きくするとともにうまく分け、公平・公正の問題をしっかり解決する必要があることを教えている。

昨年9月、20か国・地域(G20)首脳の杭州サミットはグローバル経済ガバナンスなどの重大問題に焦点を当て、「革新的成長の青写真」を採択し、開発の問題を初めてグローバルなマクロ政策の枠組みに入れるとともに、行動計画を策定した。

――交流・相互参考を堅持し、開放と包摂の世界を建設する。「和羹の美は、異を合わせるにあり」(いろいろなものが入っているからスープはおいしい)。人類文明の多様性は世界の基本的特徴で、人類進歩の源泉でもある。世界には200余りの国と地域、2500余りの民族とさまざまな宗教がある。異なる歴史と国情、異なる民族と習俗が異なる文明を育んで、世界を一層豊富多彩にしている。文明に高い低い、優劣の別はなく、あるのは特色、地域の違いだけだ。文明の差異を世界の衝突の根源にしてはならず、人類文明の進歩の原動力にすべきである。

どの文明にも独特の魅力と厚い奥底があり、すべて人類の精神的宝物である。異なる文明は長短補い合い、共に進歩すべきで、文明の交流・相互参考を人類社会の進歩の原動力、世界平和を守るきずなにすべきである。

――グリーン・低炭素を堅持し、クリーンで美しい世界を建設する。人と自然は共生共存するもので、自然を傷つければ、最終的に人間を傷つけることになる。空気、水、土壌、青空などの天然資源は失ってはじめてその有り難さがわかる。工業化はかつてない物質的富を生んだが、生態系に癒しがたい傷を与えた。われわれは祖先の財産を食いつぶし、子孫の生存を絶ち、破壊的方法で開発を進めてはならない。山紫水明は金山銀山だ。われわれは天人合一〈天と人は一体のもの〉、道法自然〈宇宙の法則は自然界にその姿を現している〉の理念に従って、永続的な発展の道を探し求めるべきである。

われわれはグリーン、低炭素、循環型、持続可能な生産・生活様式を提唱し、持続可能な開発のための2030アジェンダをバランスよく推し進めなければならない。そして生産が発展し、生活が豊かになり、生態系が良好な文明的発展の道をたえず切り開かなければならない。「パリ協定」の合意は、グローバル気候ガバナンス史上の一里塚である。われわれはこの成果を水泡に帰させてはならない。各国は共同で協定の実施を促進すべきだ。中国は引き続き気候変動への対応行動をとり、自己の義務を百パーセント引き受ける。

スイスのアーミー・ナイフは「職人精神」の産物だ。初めてスイスのナイフを手にした時、私はこんなに多くの機能があることに敬服した。この世界のために精巧なスイスナイフを作れたらよいと思う。人類がなにか問題にぶつかったら、その中の一つの道具を使って解決する。私は、国際社会がたゆまず努力すれば、このようなスイスナイフを作ることができると信じている。

ご在席の皆さま、友人の皆さま

中国人は常に、世界がよくなってこそ、中国もよくなる、中国がよくなってこそ、世界はもっとよくなると考えている。未来に向かって、多くの人が中国の政策動向に関心を寄せ、国際社会にも多くの議論がある。ここで、皆さんに明確なお答えをしたい。

第一、世界の平和を守る中国の決意は変わらない。中華文明は昔から、「和を以て国を邦ず」〈平和によって国を豊かにする意〉、「和して同ぜず」、「和を以て貴しと為す」ことを尊んできた。中国の「孫子兵法」は有名な兵書だが、第一句で、「兵とは国の大事なり、生死の地、存亡の道、察せざるべからざるなり」と述べている。その真髄は慎戦〈戦争に慎重であること〉、不戦である。数千年来、平和は中華民族の血に溶け込み、中国人民の遺伝子に刻み込まれた。

数百年前、中国がGDPで世界の30%を占めるまで強大になった時でも、対外侵略・拡張をしたことはない。1840年のアヘン戦争後の100年余り、中国はたびたび侵略と蹂躙にさらされ、さんざん戦禍と動乱の苦しみをなめた。孔子は、己の欲せざるところ、人に施す勿れと述べている。中国人民は、平和と安寧があってこそ繁栄・発展できると深く信じている。

中国が貧しく弱い国から世界第二のエコノミーに発展するのに頼ったのは対外軍事拡張や植民地の略奪ではなく、人民の勤労、平和の維持だった。中国はつねに変わることなく平和的発展の道を歩んでいく。どの段階まで発展しようとも、永遠に覇権を求めず、拡張をせず、勢力圏を追求しない。歴史はこの点をすでに証明しており、今後も表明するだろう。

第二、共同の発展をはかる中国の決意は変わらない。中国には「実の落ちるとき其の樹を思い、流れを飲むときその源を懐う」〈現在の幸せの根源を忘れないことのたとえ〉という古い言葉がある。中国が発展したのは国際社会のおかげで、中国も世界の発展に寄与した。中国は引き続き互恵・ウィンウィンの開放戦略をとり、自身の発展のチャンスを世界各国と共有し、各国による中国の発展への「相乗り」を歓迎する。

1950年から2016年まで、中国は4000億元余りの対外援助を行った。今後もできる限り対外的な支援を増やしていく。世界的金融危機以降、世界の経済成長に対する中国の寄与率は年平均30%以上だった。今後5年間で、中国は8兆㌦の商品を輸入し、6000億㌦の外国投資を受け入れる。対外投資総額は7500億㌦に、海外旅行は7億人に達する。このことは世界各国により多くのチャンスをもたらすだろう。

中国は自国の国情に合った発展の道を堅持し、つねに人民の権利を第一にし、人権をたえず促進し、保護している。中国は13億余りの人口の衣食問題を解決し、7億余りの人口を貧困から脱却させた。これは世界の人権事業への一大貢献である。

私が提唱した「一帯一路」は、ウィンウィンと共有〈シェアリング〉による発展を実現するものにほかならない。すでに100余りの国と国際機構が積極的に呼応、支持し、一群のアーリーハーベスト・プロジェクトが根付き花開いている。中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)など新型の多国間金融機関をしっかり運営し、国際社会により多くの公共財を提供することを支持している。

第三、パートナーシップを築く中国の決意は変わらない。中国は独立自主の平和外交政策を堅持し、平和共存5原則を基礎に、あらゆる国との友好協力を発展させている。中国は世界に先駆けて、パートナーシップの確立を国家間の付き合いの指導原則と決め、90余りの国や地域組織とさまざまな形式のパートナーシップを築いた。中国は一段と世界に広がる「友達の輪」をつくっていく。

中国は全体的に安定し均衡のとれた大国関係の枠組みの構築に努め、積極的に米国と新しい型の大国関係を発展させ、ロシアと全面的な戦略的パートナーシップを発展させ、欧州と平和、成長、改革、文明のパートナーシップを発展させ、ブリックス(BRICS)諸国と団結・協力のパートナーシップを発展させる。中国は引き続き正しい義利観〈道義と利益に対する考え方〉を貫いて、発展途上国との実務協力を深化させる。そして呼吸を合わせ、運命を共にし、そろって発展できるようにする。中国は親善、誠実、互恵、包摂の理念に従って周辺諸国との互恵・協力を深化させ、真実親誠〈真心、真実、親密、誠実をさす〉という対アフリカ対策の理念に従ってアフリカ諸国と共に発展をはかるほか、中国中南米の全面的協力パートナーシップを促進して新たな発展を実現する。

第四、多国主義を支持する中国の決意は変わらない。多国主義は平和を守り発展をはかる有効な道筋だ。長期にわたり、国連などの国際機関は大量の活動をし、世界の全体的平和、持続的発展を守るため誰もがみている貢献をしてきた。

中国は国連の創設メンバーで、最初の国連憲章署名国だ。中国は国連を中核とする国際システムを揺るぎなく守り、国連憲章の目的と原則を基礎にした国際関係の基本的準則〈規範〉を揺るぎなく守り、国連の権威と地位を揺るぎなく守り、国連の国際問題における中核機能をゆるぎなく守る。

中国国連平和・発展基金はすでに正式に運営されており、中国は資金を国連およびジュネーブの関連国際機関が提起する平和と発展の事業に優先的に用いる。中国の持続的発展に伴って、中国の多国主義支援度も大きくなるだろう。

ご在席の皆さま、友人の皆さま

中国には、ジュネーブへの特別な思い出と感情がある。1954年、周恩来首相が代表団を率いてジュネーブ会議に出席し、ソ、米、英、仏などと朝鮮問題の平和解決とインドシナの停戦問題を討議、平和の精神を示し、世界平和のために中国の知恵を出した。1971年、中国は国連における合法的議席を回復し、ジュネーブの国際機関に戻った後、徐々に軍縮、経済・貿易、人権、社会など各分野の実務に参加し、重大な問題の解決と重要なルールの制定のために中国のプランを提供した。近年、中国はイランの核、シリアなどホットな問題の対話と交渉に積極的に参加し、政治解決促進のために独自の貢献をしている。中国は夏季、冬季二つのオリンピックとパラリンピックの招致に成功した。中国の10余りの世界自然遺産及び複合遺産の登録申請は国際自然保護連合(IUCN)に支持され、中国の精彩を示した。

ご在席の皆さま、友人の皆さま

中国の古人は「善く学ぶ者はその理を尽くし、善く行う者はその難を究む」〈注3〉と言った。人類運命共同体の構築は一つのすばらしい目標であり、また一代一代とバトンを受け継いではじめて実現される目標でもある。中国は広範な加盟国、国際機関とともに、人類運命共同体構築の偉大なプロセスを進めることを願っている。

1月28日、中国人民は旧暦丁酉〈ひのととり〉の新年、つまりとり年の春節を迎える。とり年は明るく、めでたい年といわれる。「金鶏一唱、千門の暁」〈注4〉という。新春が楽しく、願いがかなうよう祈る。

ありがとうございました。

〈注1〉荀子は〈君道篇〉で、「法なる者は治の端なり、君子なる者は治の原なり」と述べた。「法」それ自体よりも、「法」を実行する人間の方を重視する考え。

〈注2〉無数の川の水を呑み込む大海のように心を広くし、受容と融合によって並外れた度量をもつことのたとえ。林則徐の言葉から。

〈注3〉学習に長じた人は物事の原理を掘り起こそうと努め、実践に長じた人は問題の難しい点を重点的に探究する。学習、実践共に根本をしっかりつかまなければならないことを指している。

〈注4〉金の鶏が鳴いて、人々に新たな日を告げるという意味

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